私が取得している資格
「自分の看板」で財務や経理、事業開発の経験を活かし生計を立てるためには、なんらかの「資格」を取得する必要があるのではと、前回のブログで書かせてもらいました。
私も50歳になるまでに、いくつかの資格は取得していました。具体的には、簿記2級や宅地建物取引主任、TOEICなどです。ただ、これを使って「独立」や「副業」はなかなか難しいと思います。
退職以降の人生100年時代に備え、50歳以降に取得した主な資格は取得順で言いますと、中小企業診断士、FP1級、行政書士です。他に、事業再生士補やECO検定なども受けました。
取得する資格を決めた理由の一つ、勉強時間
一般的に文系資格の内、弁護士や会計士、最近の傾向ですと税理士は勤めながらの取得は難しいと言われています。逆に勤めながら取得が可能で、独立時や副業として利用できる代表的な資格は、中小企業診断士・社会保険労務士・行政書士の3つと言われています。
なぜそうかというと、前者は、資格難易度ランキングによると、取得までに6000時間以上(最低で毎日3時間勉強して5年以上必要)、後者は順番に1500時間・1200時間・700時間(3時間で1~2年)の勉強時間が必要となっています。この点で後者は、どうにか会社勤めしながら勉強しても取得できる資格だからです。
流石に、50歳代のオジサンが働きながら6000時間の勉強負荷には耐えれません。会社の仕事との関連性で税理士は迷ったのですが挑戦は諦め、診断士の受験をしてみようと決めました。
なぜ中小企業診断士から
働きながら取得できるこれら3資格の受験科目は、以下となっています。
中小企業診断士 | 1次試験7科目(マークシート):経済学・経済政策/財務・会計/企業経営理論/運営管理/経営法務/経営情報システム/中小企業経営・政策 2次試験4科目(筆記):組織・人事(事例Ⅰ)/マーケティング・流通(事例Ⅱ)/生産・技術(事例Ⅲ)/財務・会計(事例Ⅳ)、最後に2次合格者に口述試験 |
社会保険労務士 | 試験科目7科目(マークシート):労働基準法及び労働安全衛生法/労働者災害補償保険法/雇用保険法/労務管理その他の労働・社会保険に関する一般常識/健康保険法/厚生年金保険法/国民年金法 |
行政書士 | 試験科目(マークシート・一部記述)【法令科目】法令5科目:基礎法学/憲法/行政法/民法/商法、【一般知識】3分野:政治経済社会/情報通信・個人情報保護/文章理解 |
診断士は、経営コンサルタントとしての基礎知識を広く浅く網羅的に問う、社労士は、人事に関する法令を深く、行政書士は、許認可等の行政法に関する法令を深く学ぶといった感じです。
今まで、財務・経理・経営企画・海外業務等の社会人としての経歴からすると、50歳になって最初にチャレンジする資格は、診断士が一番向いていると思いました。また、法律だけでなく、財務会計や経済学、マーケティング、生産管理、IT分野と様々な分野に広がっていて、試験勉強に飽きがきそうでないことも目指した大きな理由でした。
そもそも、「独立や副業のできる資格」取ろうと思ったキッカケも診断士でした。会社の近くは神田の書店街で、昼食後の立ち読みや雑誌の購入のために立ち寄っていました。そんな時、資格を取らないといけないと思いながら、三省堂書店の階段を上っていたら、資格試験のパンフレットを陳列している棚の中に、「中小企業診断士」という聞きなれないな名前の資格試験のパンフレットがあったんです。パンフレットには、会社員としてのキャリアップはもちろん、副業や独立もできる資格と書いてありました。これだと思いました。
中小企業診断士の働き方
では、資格を取得した後にはどのような働き方をしているのでしょうか?診断士協会が2021年5月に発表された「中小企業診断士活動状況アンケート調査」によると以下の様な特徴があると説明しています。
診断士の現在の職業は?
このデータによると、半数近くの48%の診断士がプロのコンサルタントとして独立していることが分かります。逆に半数は独立をしていませんが、診断士は資格を取得すると「経営企画部」など会社のマネジメント部門へ異動する人も多く、会社での仕事が面白くなっていることも影響して、独立をためらっている人が多いような、私の印象があります。
副業が勤務先で認められているか?
いわゆるプロコンでない診断士の勤務先で、副業が認められているかのアンケート結果が以下です。
ところで、診断士には副業が可能な仕事もままあります。企業診断やコンサルティングは平日の時間を割くことが多いと思いますが、執筆活動や補助金申請のアドバイスなど副業でも可能な仕事が結構あります。副業で独立の準備をしてから独立ということもできると思います。
最後に
また、少し長い文章となってしまいましたが、独立や副業を目指せる、資格を3つほど紹介しました。この3つの内であればどの資格でも良い様な気がします。もし、3つの内の資格取得で迷っているのであれば、自分の過去に習得した知見や、記憶が得意か・思考が得意か、そもそも仕事としてどれに興味があるか、などで選択するのが良いと思います。それぞれの資格取得者が周りに沢山いますが、普段に努力すれば生活できるだけの仕事ができていると思います。
次回は、私の「診断士資格取得まで」について説明してみたいと思います。