50歳の転機

50歳からの副業

二つの転機

丁度50歳になった頃は会社人生の中でも非常に忙しく働いている時期でした。新たな人生へのチャレンジの準備は遅くとも50歳台に終えておくのが望ましいともぼんやりと考えていましたが、仕事に忙殺される毎日でした。
50歳を過ぎてから数年経った頃に、私に二つの転機が起こりました。一つは、自由な時間が増える先への異動と、サラリーマンの「副業の解禁」の世の中の動きです。

新たな部署への異動

私の場合は、いままで2-4年に1回の頻度で、異動の命を受けてきました。ただ、この異動の場合は今までの異動とは少し違っていました。だいぶ自分で自由な時間を作れる部署だったんです。ご多分に漏れず、今までの部署は、残業あり・休日出勤あり・それ以外にメール対応もあり、などといった具合に、なかなか純粋に自由な時間を取るのが難しい部署でした。
いきなり、反対に「自由な時間」を与えられることで、自分には会社以外のことで時間を使う機会が圧倒的に少ないことに、ビックリしました。それに加え、趣味が少ない、地元での活動がない、子供が手離れしている、家内が働きにでている、といった具合で、その自由な時間を持て余してしまったんです。
そう、少し意味が違いますが将来の「ぬれ落ち葉」候補の最右翼だったんです。女性は地場での友人関係や立ち位置をしっかり構築している方が多く、いきなり旦那が退職して自由な時間が増えて、持て余しても付き合ってくれないと言われています。
これは、人生100年の時代、これはまずい!何とかしないとと、本気で思うようになりました。

副業解禁の動き①

そんな状況に置かれている私の周りでは、大きい環境変化が起こってきていました。「副業」考え方の変化です。日本の少子高齢化の進行は急速に進んでいます。以下の図は、マーケティングで人口構成や所得のバランスが良い静岡県の人口ピラミッド(RESASより)です。労働人口が2045年にはほぼ半分となるとの厳しい予想です。

この影響で、コロナ禍の前までは、従業員を雇いたくてもなかなか雇えない、求人が非常に難しい状態でした。市場が拡大している企業で求人をしたくてもなかなか雇えない状況が慢性化していました。
一方で、市場が縮小していて労働力に余剰がある企業もありましたが、なかなか転職のハードルは高く、進まない状況でした。このような環境が、「副業の促進」に向かう大きな理由の一つとなりました。副業の促進により、サラリーマンの職の選択肢として「勤め上げる」「転職」「独立」に、「副業」を加えて、職替えのハードルを下げ、労働力を流動化させようとの考えのようです。

副業解禁の動き②

「副業の解禁」の具体的な動きは、①2017年の「働き方改革実行計画」でテレワークや副業などの柔軟な働き方の実現促進、②2018年1月の企業が就業規則を作るための指針となる「モデル就業規則」が改正などです。
特に、モデル就業規則が原則禁止(可なく他の会社等の業務に従事しないこと)から、原則解禁(勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる:第68条)に変更されたことは大きな動きでした。
さらに、2020年の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改定では、副業時の労働時間の管理や健康管理についてのルールが明確化されました。その改定に伴い、副業・兼業についての記述も改訂され、より促進に向けた環境が整いつつあります。
現実に「副業の解禁」を行っている会社は増加の一途をたどっていてこの流れは止まらない状況です。副業を考えている方は一度人事部へ問い合わせてみると良いかもしれません。結構聞いてみるとOKとの会社も多いようです。

個人的にはこの動きは歓迎でした。やはり、人生100年の時代の中で、同じ職種を続けるのも一つの道ですが、別の職チャレンジも一つの選択肢と思っていたので、「副業」で言葉は悪いですが、「職のお試し」ができるのは、転職や独立のリスクを下げ、魅力だと感じました。

とりあえずの私の一歩は?

ところが、「自由な時間」の使い方として、まずは「趣味の充実」との安直な結論となりました。ということで、異動した年の7月から「大型バイク免許取得」にチャレンジすることにしました。中型の免許は40歳になった直後に取得していましたが、大型への憧れがあり、足腰がしっかりしている間に大型取得しようと考えました。(写真はイメージです)

ちなみに、私の通っていた教習所の現在の料金は、
中型免許:普通二輪(400CC以下)は、税込み11万円強
大型免許:限定解除(400CC超)は、税込み10万円強
となっていました。それから、教習時間は両者とも12-3時間だったような記憶があります。
通って、いつも思っていたのですが、バイクの教習は車の教習に比較して、各段に楽しいと感じていました。その理由は、バイクの運転は両手・足、体それぞれすべてを使って運転するのでスポーツの様な感覚があるのと、走っているときは風や匂いを感じることができ、爽快感があり、教習所に行くのが待ち遠しかった憶えがあります。

少し、脇道に逸れましたが、まず第一歩はこんな感じで始まりました。資格取得から独立までの歩みは、この段階ではあまり視界に入っていませんでした。

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